Yokoyama Guitars シリアル「#1000」 & 「#1001」がまもなく完成です！

2022.01.22

Yokoyama Guitarsの記念すべき「シリアル #1000」がまもなく完成します。スペシャルな仕様にこだわり、じっくりと時間をかけて製作が進められていました。

製作されていたのは「シリアル #1000」と、新たな一本目となる「シリアル #1001」です。

「記念すべき1000本目には、相応しい材料を」と横山氏と相談し、横山氏が密かにストックしていたキルテッド・ホンジュラスマホガニーをバック＆サイドに採用することにしました。

ボディシェイプはオーディトリアム / ノンカッタウェイ（AN）です。

キルト杢のホンジュラスマホガニーは、海外ではもはやブラジリアンローズウッドより入手困難とも言われており、とても高値で取引されています。国内で流通している材料を見ても、稀に杢のあるマホガニーは目にしますが、ホンジュラスとなると話は別です。

肝心なサウンドは、杢が出ている分、最初は多少タイトな印象ですが、弾き込むにつれてホンジュラスマホガニーらしいコシと太さのあるトーンを持っています。ホンジュラスマホガニーならではの軽やかさと、太さは、一度体感すると病みつきになってしまいます。

横山氏も、かなり前に運良く2セットのみ入手されたとの事でした。

ボディトップにはベアクロウの美しい、ジャーマンスプルース。ヘッド天神にはエキゾチックエボニーを選定しました。

記念すべき1000本目と対になるように、1001本目も同時に製作開始。こちらは「Yokoyama Guitars」らしさを持った材料という事で、外すことのできないカマティロ材で製作することとなりました。バック材は2ピースのカマティロを採用します。しかもインパクト大の杢です。

ボディシェイプはオーディトリアム / ラウンドカッタウェイ（AR）です。

カマティロが入手できなくなり、かれこれ4～5年と言ったところでしょうか。横山氏の手元の材料も残りわずかとなっています。もともと大きな材料の少なかったカマティロ材。2ピース材に限らず、今後ますます稀少となるどころか、入手すらできないかもしれません。

サウンドはカマティロらしい豊かな中・低域が魅力的なトーンです。ボディシェイプも人気のARですので、サウンドバランスも絶妙です。

こちらのモデルも、トップ材にはベアクロウの入ったジャーマンスプルースを採用。今まで圧倒的に人気のあった組み合わせです。ヘッド天神にはサップ（白い部分）の入ったカマティロ材を合わせます。

やはり記念モデルとなると、新潟県十日町市に工房を構える「OGAWA INLAY CRAFT」小川さんに相談です。横山氏とも相談し、シンプルながら、記念モデルらしいインレイを入れたいという事になりました。

小川さんへは採用する材料＆スペックと、イメージをお伝えしてデザインしていただきました。届いたデザイン案が下の画像です。

「シリアル #1000 / AN-GHQ」は、和のテイストを取り入れ「千成瓢箪」をモチーフにして、透かし彫りのような配置に。ロゼッタの材料にはバック＆サイドに採用されている、キルテッド・ホンジュラスマホガニーの一部（とも材）を埋め込んでいただけるようです。

「シリアル #1001 / AR-GC」は、1000本を区切りに「新たなYokoyama Guitarsの第一歩」との事で、「新芽」をイメージしてデザインしていただきました。ボディ＆ヘッドにもアバロンパーフリングを施し、新芽が出てきたような雰囲気です。

#1000はウッディーに、#1001は貝で少し煌びやかな仕上がりになります。

上のデザインを出していただいてから、小川さんの作業が始まります。

下の画像が小川さんによるインレイワークです。毎回、デザインの段階で素晴らしいと思っていますが、実際に完成するとそれ以上に素敵な仕上がりです。

その間、横山氏の作業も着々と進んでいます。インレイを施す材料の工房間でのやり取りも、横山氏と小川さんは実にスムーズです。

インレイが完成すると、徐々にギターの形へと組み上げられていきます。現在では塗装工程も横山氏の手により行われています。

先日、横山氏より完成間近の画像が送られてきました。塗装は完了し、ブリッジ駒の貼り付け、パーツ類の取り付けを待つのみのようです。

まもなくの入荷となります。詳細はお気軽にお問い合わせください。

【1/27 追記】ギターが完成し、受け取ってきました。